映画「ある男」愛にとって過去とはなにか
2022年の映画です。
映画館で観そこないましたが最近Amazon primeにありました。
2時間があっという間でした。
林業の仕事をしながら、家族と幸せで愛に満ちた生活を送っていた男性が
不慮の事故で突然亡くなり、
死後に名前とはまったくの別人であったことがわかります。
本当は誰なのか、を調べる過程で、
どうしても自分を消してしまいたくて、
もがき苦しんだ姿が鮮明になって心が揺さぶられました。
静かに物語は進みますが
存在の根源の柔らかい部分に触れる、というか、
本人に責任がないものが
人格形成やアイデンティティにどんな影響を与えるか
伏線にメッセージ性も強くて
世の中に伝えたいことがたくさん詰まっていると思いました。
愛にとって過去とはなにか?
短く終わってしまった結婚生活ではあったものの
どんなに大切に思っていたか、
どんなに幸せで、どんなに手放したくなかったことか…
何度も涙が出ました。
日本アカデミー賞の、
最優秀作品賞を含む最多8部門を受賞したそうです。
主演は妻夫木聡さん。
ラストシーンの演技。
なるほどそういうこと、な、仕掛けです。
原作を読みたくなって、早速買って来ました。
楽しみです。